東山魁夷 Art Album 全3巻セット

東山 魁夷 - 講談社 価格 ¥ 9,450
home書籍CDDVDゲームソフトウェア家電キッチンおもちゃ・趣味
東山魁夷 Art Album 全3巻セット

東山 魁夷
講談社

価格(new/used): 9,450 円 / 5,882 円 より
発売日: (2008-03-15) アマゾン売上ランキング: 115861 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 3件

20世紀最高の日本人画家の珠玉の全集
「東山魁夷は20世紀最高の日本人画家であり、晩年に少年の感性に至ったピカソ、マティスらと違い初期から晩年まで少年の感性を持ち得た稀有な芸術家」と評したのは世界で活躍する日本画家の千住博さんです。

東山さんの文献から各絵毎に即した言葉が記され、巻末には両親と兄弟を芸術上の成果を見せる前に早くに亡くし天涯孤独となった氏の生い立ちと厳選された文献の抜粋を擁し、東山さんの主要作品とその思想を知り得る珠玉の全集です。

私は西欧有数の美術館を20程巡り、画集も多く見てきましたが、東山さんの絵には独自のオリジナリティと敬虔な祈りが込められており、千住さんが世界レベルで評した理由が良く分かります。一人でも多くの方が東山さんの絵から心の安らぎを得られるよう願ってやみません。

最後に、特別印象に残る第1巻に収録された川端康成氏への追悼文(日本最高の文学者と画家の邂逅の物語)をご紹介します。

「暗黒と苦悩を持つ者は、魂の浄福と平安を祈り希む者でもある。私の作品にあらわれる静謐、素純は、むしろ、それを持たぬ故に希望する、切実な祈りとも云える。先生の炯眼は勿論、それを見抜いておられた。それだから、親愛の情を示して下さったのに違いない。先生は私を敬虔な者として遇して下さった。私は、また、先生の敬虔と慈悲に救われ、教えられることのいかに大きかったことか」
東山魁夷画集
このシリーズで東山魁夷の生涯と作品を知りました。
東山魁夷の絵に人物が出てくることはほとんどありません。「私の描くのは人間の心の象徴としての風景であり、風景自体が人間の心を語っているから」なのだそうです。
シューベルトの歌曲集「冬の旅」について、東山魁夷は、この旋律こそ「人生の真実」であり「絶望の中にも救いがある」と述べている、と、解説の佐々木徹さんが書かれていました。
苦しみや悲しみ、重苦しい時間に心が荒んでもう越えられそうにない、と絶望の頂点に達した時に、ふっと心が安らぐ瞬間があります。身体が温かくなり、優しいものに包まれたような感覚が戻る。
絶望の果てに生まれる体温、時間の感覚、そんな体験が、東山魁夷の、生命を慈しむ心、自然の中で全てが生かされているという人生観に繋がっていったのかもしれません。
絵ばかりでなく、随筆や年譜、写真などの豊富な資料があり、東山魁夷の人全体が見えてきます。この人らしい人生観で描かれてきた絵ばかりなのだなあと分かり、安らぎ、心が救われました。
仙人の手になる絵
とにかく不思議な絵を描く画家である。1908年の生まれで1999年に他界されているから、天寿を全うされたことになるのであろうか。独特な光の用い方である。かなり写実的な絵なのに、この光の用い方で別世界に誘ってしまう。まるでこの世のものとは思えないのである。この世からあの世を垣間見るとこんな風に見えるのだろうか。さりとて気味悪さなどは微塵もなく、やけにすがすがしいのである。淡々としておられるのだが、すべてを包み込むような暖かさが静かに漂っているのである。もうここまでくると仙人の絵とでも言うしかない。生誕100年を記念して、この画家の作品が未亡人の手によって全3巻にまとめられて出版されたことを心から喜びたい。編年順に並べられており、取材地もなるだけ正確にという努力がされているので、鑑賞にいい手がかりを与えてくれるものと信じる。
同じテーマの商品を探す