茄子 (3) (アフタヌーンKC (31...

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茄子 (3) (アフタヌーンKC (314))


講談社

価格(new/used): -- 円 / 700 円 より
発売日: (2002-12-20) アマゾン売上ランキング: -- 位
コミック / 在庫切れ
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 3件

独特の味わい、独創の構図と擬音
漫画の系統でいえば、何になるんだろう。茄子ですから。
主食にはならない。栄養がない。
でも、よく陽に当たって黒々とした旬の茄子は滋味があってよろしい。
愛憎ドラマも、根性も、勝利も、ミステリーも、萌えも、
自衛隊の1個中隊を秒殺するほど強い宇宙からの侵略者と戦っても
ここでは茄子のように淡泊です。
岩手の大更(おおぶけ)のバスは、山坂道を「るれるれるれるれるれ」っと登るのです。

何も「要素」を盛り込まなくてもおもしろい漫画になるのは、才能に恵まれていればこそ。
もっと仕事してほしい漫画家です。
安心して読める
テンションと密度がほんの少し落ちている気もしますが、
そもそもそういったものよりも技術・巧みさが本懐の作家ですので
大して気になりません。

どの話しも面白く、読む価値があるお話です。
どこかで見たような話は依然として出て来ません。

色々と道具立ては異なっても、
陳腐な言い方ですが、人間を描けるのが黒田硫黄の特長でしょう。

茄子の侵略であろうと熊の侵入であろうと、
長距離トラックの運転手からスペインの自転車レーサーまで、
何を扱ってもそれらしさがあり味があるのです。

終幕にはやはりちょっと驚き、そしてちょっとしんみりさせられました。

衝撃のラストシーン!?
とうとう完結を迎えてしまった。

近未来の富士山をテーマにした「富士山の戦い」では
どこに茄子を絡ませてくるのだろうかと、
わくわくしながら読みました。

そして自転車乗りたちの話
「スーツケースの渡り鳥」、
はっきり言ってアンダルシアの夏(第一巻収録)に比べると

話の重厚さにかける部分もあるが安心して読める一話だ。

最終話の「夏が来る」では
このような結末を迎えるとは思いもよらなかった。
ぜひ自ら手にして確かめてほしい。

それにしてもやはりこの作品はいい。
こんな寒い季節ではなく
春先のうららかな陽気の昼下がりにでもまた読んでみたい。