なぜ日本人は学ばなくなったのか (講談社...

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なぜ日本人は学ばなくなったのか (講談社現代新書 1943) (講談社現代新書 1943)


講談社

価格(new/used): 756 円 / 740 円 より
発売日: (2008-05-20) アマゾン売上ランキング: 3519 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 7件

天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。
斎藤孝氏の著書は多数あるが、本書はタイトルからも日本人には興味深いものではないだろうか。最近では民放の娯楽番組で無知であることを誇らしげにする姿勢があるが、斎藤氏自身の体験である、大学教授を引き下ろすバラエティ番組の記述は非常に興味深い。戦場に散った志ある日本の若者のためにも、教育を見つめる時期であろう。
子どもが向学心に燃える社会になるためには?
いまの日本が抱える教養・人格・人間関係・社会などにいたるまで、幅広い問題点を、「リスペクト」「ノーリスペクト」というキーワードを駆使してたいへんわかりやすく解説している。読むと、感じてはいたが言葉にならなかった日本の現状がしっかり整理されて把握でき、気分がよかった。
小さい子はみんな向上心にあふれている。大人(親)は、そして世の中は、もっと子供の明るい将来のためになる価値基準を提示してあげるべきなんだと、痛感させられる一冊。ちょっと惜しいのは、深い考察や体験から導き出された真理とともに、若干、個人の見解にとどまっている感の表現が混じること。密度濃い内容なので、もう少し丁寧に分析・表現すると、説得力が増すのではないかと感じた。
この本を読んで一番感じたこと。そして今後を考えた場合…。
齋藤孝教授。…いったい、この人の出版した本は何冊なのか、そして全部読破したのはどのくらい居るのか…そういう意味でも興味深い、「とても文章に長けた」同世代のお一人ですね。頭が下がります。

今般は「学ぶ意欲こそ、生きる力であるのに…学ぼうとしないでひたすら受け身の快感にひたる若者」をまず取り上げ、「学ぶ意欲の復権、学ぶ構えの復権」を説いておられます。

今回の齋藤教授の本著を大雑把にまとめると以下の論点が挙げられ、これを若い人たちは改善すべき…そう考えていらっしゃる、僕はこのように理解致しました。

1)教師等に尊敬の念を抱いていた垂直社会が崩壊し、尊敬のない社会=水平社会、或いはインターネットの普及による情報のみを取得する社会への変化。これに対する警鐘。
2)「やさしさ=傷つきやすさ」、そして「濃い付き合いをしない若い世代」=「自分一人の自由を優先的に考える事へのすり替え」への警鐘。
3)「アメリカ化=60年代陶酔型ロック+麻薬+性の解放」=「情熱の欠如、そして教養への反発と無関心」。
4)「書生=修行=深交力」の完全な欠如。
5)「教養主義の欠落」(=自分自身を掘り下げて生きる「哲学」勉強の完全な欠如。)
6)上記の解決方法としての「他者との静かな対話である読書の勧め」。他方で「ガンダム至上主義への批判。J-POP 至上主義への警鐘。」

…非常に簡単にまとめてしまいましたが、以上でしょうか。

…かの美輪明宏さんも…また近著では東大の姜尚中教授も…更には発言はせずともビートたけしさんのご自身の姿勢からも「今の若者は読書をしていない!」ということは明確に答えられています。

僕は「読書から一番得られる事柄」は「自身とは異なった思考の人(現在の人、過去に生きていた人を含む。)の考え方を学び、それを自分なりに考察しながら自身の中に一部は溶け込ませ、一部は排除する事」ではないか、そう感じております。ただし、ロック・ミュージックについては齋藤孝教授とは少し異なり、「非常に自身のアイデンティティ確立に影響を受けたロック・ミュージックがあった!」事を敢えて挙げておきますが…。

一番危惧するのは…「深い、濃い付き合い方を本当にしていないなあ…!」と感じる人が相当数多い事でしょうか。こうした観点を考察するためにも、本著は是非通読してみて下さい。お薦めします。
学びへの憧れをとりもどす
著者の行動の源泉は、「日本人に積極的に学ぶ構えと、向学心を取り戻す」ことにあるのだろう。
本書は、現代の若者に学びの姿勢を取り戻すことを呼びかけたメッセージだ。

かつての日本人には、リスペクトの精神があった。
自分より優れたものを尊敬し、そこから積極的に学び、向学心を養っていった。
現代の日本には、この精神が欠如している。これが著者の考えだ。

そして、高波のように世界から押し寄せる競争の波に、現代のやさしい日本の若者は太刀打ちできないだろう。
そうした、著者のいだく危機感が、本書からは感じられる。

日本人に学びの姿勢を取り戻すために、若者へ「学びへのあこがれ」を提示し、向上心を呼び覚ますことが、上の世代であるの大人の責任だ。
著者は、覚悟を決めて、その運動の最前線に立っている。
このままでは日本は危機的な状況に
 岩波新書で出た「教育力」などと同一の問題意識から書かれた一冊。ミクシィやガンダムから東西の古典に至るまで様々なトピックの含まれた読みやすい一冊であるが、なかなか内容は深刻である。
 昔の日本人は教養への憧れ、学ばないことへの恥を持っていたが、現代ではそれが失われてしまい、危機的な状況にあるという分析だが、多くの識者の同意が得られるであろう。それにはゆとり教育、短小軽薄化など様々な背景がある。
 この本を読んで、今一度日本人の向学心に火がつけばよいが、一番この本を読んでほしい人は一番読まなさそうでもある。なんとかこういった人々も啓蒙していきたいものだ。