幻惑の死と使途―ILLUSION ACT...

森 博嗣 - 講談社 価格 ¥ 820
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幻惑の死と使途―ILLUSION ACTS LIKE MAGIC (講談社文庫)

森 博嗣
講談社

価格(new/used): 820 円 / 197 円 より
発売日: (2000-11) アマゾン売上ランキング: 15051 位
文庫 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 14件

トリックはシンプル。でも犯人は意外
今回は謎が大きい割に、解明されたトリックはシンプルでわかりやすい。
真犯人は意外な人物で驚かされ、最初の方を読み返してしまった。また、キーワードに「名前」と
いう言葉が用いられ、それが殺人の動機にも深く関わっているつくりには感心した。
萌絵と犀川の仲は特に著しい進展が見られず、その点が残念。
もう一度読みたいという気が起こらない
読んでいる間は、おもしろさを感じて結末がとても気になりますが、一読後、もう一度読みたいという気が起きません。あと、S&Mシリーズの他の作品についても感じることですが、「理系人間」の描写が表層的で心の動きまで追い切れていないように感じられます。私の場合、たまたま「理系人間」が近くにいるので、その人物を思い浮かべながら読むので楽しめますが、周りにいない人の場合は、理系ワールドが理解できないままに終わってしまうかもしれません。
森博嗣マイベスト
賛同者にあまり出会ったことはないが、本書、「夏のレプリカ」、「今はもうない」は、森博嗣絶頂期の3部作と勝手に命名している。
その中でももっとも気に入っているのがこの本書である。
この作品のポイントは犯人の人間的魅力であると思う。
驚愕すべきトリックが仕掛けられている訳ではない本書であるが、犀川による犯人像の考察が本書をベストに押し上げた。
犀川は犯人の「生き方」を「綺麗」と表現する。
綺麗な生き方をする殺人者。森作品のメイン3シリーズ(S&M、V、G)の中でも2番目に魅力をもつ人物であると思う(1番は紅子さん(笑))。

なお、夏のレプリカと交互に読むことは、初読の段階では混乱するのでお勧めしない。
トリックが
 おもしろかった。たまにそんなのわかんないよ、と言いたくなる事もあるんだけど今回はちゃんと考えられていて良かった。
 あと「名前」がテーマとして出てくるけど、その講釈もおもしろかった。解説が引田天功というのも魅力。
推理小説と奇術の近似性
推理小説と奇術の類似性を常に意識していた作家と言えばディクスン・カーですが、森博嗣の長編6作目もまた、マジシャンが奇術の実行中に殺されるという魅力的な事件を提示することによって、カーの認識に賛意を示しています。本当の奇術と同様、トリックは解明されてしまえばどうということはないのですが、周囲の人々(もちろん読者も)の目をそらして真相に気づかせないようにする手法が見事に展開されています。

また、本作には奇数章しか存在しないという妙な趣向が凝らされています。どうしてそうなっているのかは次作で明らかにされるとのことです。そして、各章の題名に全て“奇”という字が使われているのも面白いですね。どうせなら作品自体のタイトルにも“奇”という字を使えばもっと良かったのにね。


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