一葉の日記 (講談社文芸文庫)

- 講談社 価格 ¥ 1,733
home書籍CDDVDゲームソフトウェア家電キッチンおもちゃ・趣味
一葉の日記 (講談社文芸文庫)


講談社

価格(new/used): 1,733 円 / 1,100 円 より
発売日: (2005-04) アマゾン売上ランキング: 266933 位
文庫 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 1件

一葉への肉迫が見事です
一葉の日記は「史料価値」ばかりではなく「私小説的価値」もあるという観点で捉えた評伝である。
 著者は「一葉研究は小説を書くための捨て石」とまで言いながら、全ての日記を精細に検証する。
微に入り細を穿って、見事に一葉の実像に迫っている。
金だけが生きる力とする父則義を疎んじていた。母もまた必ずしも一葉の理解者ではなかった。
上流階級の子女のサロン、場違いの萩の舎歌塾に入門、歌才を認められ歌人として夏子出発。
大黒柱父なき暮らしの中、針仕事くらいでは、母と妹をかかえた生活が困難であった。
小説が金になるのを母親も妹も待っているので、小説を書いて、金を早く得ようとした。

ペンネーム一葉の由来は「達磨の足(葦)の一葉」で「お足(金)がない」ことを暗示している。

借家住まい、ままならぬ不如意の暮らし向きを支えるのが目的で、片手間で書く小説ではなかった。
「糊口(口を糊する)文学」=生活のための文学であった。
一葉は、一貫して庶民の座、その生活を描くことに短い生涯を凝縮したのである。
 意中の人中井桃水との微妙な関係、はかなかった慕情を、ここでは割愛しなければならない。
 小説執筆への飽くなき執念もむなしく
    一葉(本名、樋口奈津) 明治29年11月23日死去 享年24歳
    
  【一葉への畢生の挽歌】
 五千円札一葉舟へ捧ぐ  平成の物豊かなる世にありて魂作家何を嘆くや   雅舟