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放課後 (講談社文庫)
東野 圭吾
講談社
価格(new/used):
600 円 /
1 円 より
発売日:
(1988-07)
アマゾン売上ランキング:
25280 位 文庫 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.5
/ 総数: 55件
東野作品の始まりは青春推理ミステリー、しかしその内容は恐ろしく深遠だ!
本書は1985年の第31回江戸川乱歩賞受賞作であり、作家東野圭吾の出発点をなす作品である。本章受賞までの道のりは決して平坦ではなかったそうだ。作品の舞台は私立清華女子高等学校。そこで生じた2件の殺人事件をめぐる学園ドラマが全7章を通じて鮮やかに描かれている。それなりの分量を伴った学位論文を読んでいる感覚だった。とはいえ、単なる「学園ドラマ」という呼称は適切ではない。女子校が舞台であると思って、気楽に眺めていられるのも最初のうちだけである。私は途中から胸騒ぎというか、大袈裟にいえばやや恐怖感を覚えたほどである。厳格な生徒指導部の教員が校内で毒殺されたというにもかかわらず、大半の生徒が驚くほど「無邪気」であったということもある。内部犯であることが明らかになってきた以上、犯人は教員か生徒に絞られる。しかし俊英な読者は当初から犯人は生徒であることを確信して読み続けたに違いない。第7章で密室トリックの真の解明を含む、教員と生徒との生々しい(犯行に関わる)問答が繰り広げられる。なるほど、「囮トリック」の話は斬新だったし、本章で一気に詰め寄る前島教員(数学教師。20年後の『容疑者Xの献身』に登場する石神も高校の数学教師)の悲壮感を漂わせた覚悟も十分な臨場感を秘めていた。全体を通じて読み応えがあり、本書は東野圭吾の原点であるという説明も納得がいった。しかし私は、生徒の犯行「動機」にやや落胆の念を隠しきれない。これが本当に殺人を誘発するに足る動機なのかと。「美しいもの、純粋なもの、嘘のないものを奪われた時」に生じるという女子生徒の犯行動機とうまく整合しなかった。最後に教員それ自身が妻(とその共犯)によって殺害されるというシーンもあまりに衝撃的だった。途中から妻の言動が伏線として描かれているが、最後にこういう結末を用意していたとは。爽快感よりは恐怖感のほうが強く脳裏に残存した作品であった。
東野圭吾の第一歩
これがデビュー作品か…と完成度の高さに驚いた。
だがもちろんその後の作品と比べれば甘いところがある感は否めない。
それを引いても東野圭吾の魅力がしっかり出ている作品ではないかと思う。
途中で犯人に気付いた人も多かったのではないでしょうか?
動機については賛否両論ですが、下手に高校生が恋慕絡みの動機で殺人を侵すよりは断然現実的に思えました。
読み手によって動機が理解できるかそうでないかというのもまた面白いものです。
犯人の方
かなりお気に入りの人物でした。前島が初めて犯人を疑い出したのと同時に、僕も同じ人物を疑い始めました。 違っててくれと願ってたのですが、結局犯人で泣きそうになりました。
作品ですか?トリックは秀逸ですし、デビュー作とは思えない完成度ですよ。
はぁ〜あ〜あ…
初々しい感じがする
デビュー作なので読んでてまとまりが無いようなところも見受けられるが、それでも十分著者の特徴が出ており、なるほど、こうして今の東野作品が作り上げられていったのか、とそのような視点から眺めてみた。
特に妻との関係は、今後の作品の予兆を感じさせるものだ。
成熟期に入る前の東野作品として読んでおいても損はないと思う。
流石といったところ
流石は東野氏の江戸川乱歩賞受賞作といったところ。
読了後は衝撃の余韻が頭の中で響いていた。
犯行動機にも物凄く衝撃を受けた。これが二十年前の作品なんて信じられない。
理解できないという方が大半のようだが、この動機のどこが弱いのだろうか?
過ぎていく時代の中で変化していく思春期女子生徒の普遍的心理を見越し、それをリアルに描いたこの作品は、五つ星に値すると思う。凄過ぎる。
東野氏の天才的な先見力に感嘆しつつ、彼のこれからの活動に期待したい。
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