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写楽殺人事件 (講談社文庫) |
| - 講談社 価格 ¥ 620 | |
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写楽殺人事件 (講談社文庫)講談社 価格(new/used): 620 円 / 1 円 より 発売日: (1986-07) アマゾン売上ランキング: 170584 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 9件 かなり強引な小説ですが「矛盾しない」ことを論理的証左に持ち込んでしまう。 津田君の悪いくせです。 写楽が誰のペンネームであったか?何故1年間しか活躍 出来なかったか?版元ツタヤとのかんけいは? 推理の本体は殺人事件とは別のところにありますが、 知的興奮においては、猿丸幻視行と並んで、乱歩賞作品 のツートップだと思われます。 高橋克彦の浮世絵3部作の中でも最もテンポがよく、その たたみかけるような強引な展開が歴史小説としても推理 小説としても読者を飽きさせません。 役者絵、大首というのでしょうか。ま、美術作品としては そんなに値打ちがあるように思えません。津田君が何故そこまで 口角泡を飛ばして熱く推理したくなるのか?が、一番腑に落ちない 点であります。 浮世絵勉強会現在の日本で、浮世絵の研究家といわれる人たちが、いったい どれ位いるのだろうか。浮世絵なんて、めったに見る機会は無いし、 かなりマイナーな存在ではないだろうか。 しかし、そんなマイナーな世界でも、ちゃんと派閥があって、お互いに 角を突き合わせている事が面白いですね。 物語の内容は、大学助手の津田が写楽の謎を追求する中、現実の 世界でも殺人事件が起きるというものです。 前半は、浮世絵の勉強会みたいなもの。 津田が先輩の妹の冴子に浮世絵の説明をすると言う形で進められます。 浮世絵に関する詳細な知識と考察で、説得力はあるんだけど、読むのは かなり大変でした。 女の子と二人でいるのに、延々と浮世絵の話をする男なんて、絶対女の子 にはモテないだろうと思いました。だけど、世の中上手く出来てるものですね。 前半の写楽の謎に迫る歴史ミステリーが鮮やかな分、後半の現実世界 での殺人事件が月並みに見えてしまうのは、仕方のない事でしょうか。 作者オリジナルの写楽説浮世絵を巡る殺人事件が描かれるがそれは添え物で、作者オリジナルの写楽説を発表しようとした意欲作。 写楽の正体は、「江戸名所図会」等で知られる斎藤月岑の書によって、蜂須賀家の斎藤十郎兵衛であると長年信じられていたが、数十年前から、斎藤十郎兵衛の実在が疑われ始め(江戸屋敷図に見当たらない事が主な理由)、誰かの別名ではないかという説が横行した。対象として挙げられた者は、版元の蔦屋重三郎、葛飾北斎、喜多川歌麿、十返舎一九等。 作者は作中でこれに対抗するかのように独創的なアイデアを提出する。浮世絵や写楽に興味がない方でも引き込まれる内容で、説得力があると感心した。 現在では、斎藤十郎兵衛の実在が確認され(江戸屋敷図に名が見つかった)、写楽別人説は成立しないが、発表当時としては斬新な説で、ミステリ作家としても歴史探究家としても力量を発揮した快作。 浮世絵よもやま話満載写楽は謎だらけの浮世絵師で、別人のペンネームだとされる。それが誰か?という事に関しては諸説が乱れ飛んでいる。本書を読み進むにつれて、自分も浮世絵研究家になって謎の解明に挑戦している気分に浸る事が出来る。著者が描く説は当時の政治背景も含めた生々しいもので、説得力がある。浮世絵の知識に乏しい私などは、この説は正しいのではないかと思わされる。ただし「思わされる」にとどまる。 浮世絵にまつわるゴタゴタから裏切りや殺人が行われたりするが、それらは深い浮世絵にまつわる知識と共に描かれる。しかし著者は人が悪い。予想もしなかった結末が用意される。ただ、その結末は読者が描いていた写楽像をも裏切る。本書と共に写楽の謎の解明を楽しんだ一読者としては、少々複雑な気分だ。 本書は浮世絵にまつわるよもやま話が満載されているという点は興味深い。最近の作品も含めて、著者は浮世絵を題材にした作品をいくつも発表している。その造詣の深さには脱帽する。 浮世絵入門大学助手の津田が、写楽の謎を解くために、東北へ出かけることから全てが始まります。津田の先輩の妹の冴子との会話形式で浮世絵を解説してくれてあります。 本物と偽者の絵の違いや検証の仕方が事件の鍵を握っています。 古今東西、権力争いや嫉妬が事件を引き起こします。津田のような研究者(=自分の名声よりも、広く伝えることを大切にする人)が大勢いれば、浮世絵を好きになる人が増えるはず。 |