美しい日本の私―その序説 (講談社現代新...

エドワード G.サイデンステッカー - 講談社 価格 ¥ 693
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美しい日本の私―その序説 (講談社現代新書 180)

エドワード G.サイデンステッカー
講談社

価格(new/used): 693 円 / 273 円 より
発売日: (1969-03) アマゾン売上ランキング: 109644 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
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凝縮された日本の魅力
川端康成がノーベル文学賞を受賞した際、行った受賞記念講演の一部をとりあつかった作品である。日本に特有の四季折々の中から様々に生み出される作品は、日本文化の魅力の中から生み出された産物であり、川端康成自身の作品もその中から生まれたものだと主張したいように思われた。

日本文化の魅力をたった36ページの中に凝縮した中身の濃い作品と感じた。後半部はその講演を英訳した作品を載せている。日本語を英訳したことによって、内容、真意が本当に伝わっているのだろうか。翻訳について考えたとき、私自身思い出すことがある。

ノーベル文学賞受賞の報告を聞いた川端康成と三島由紀夫がその翌日、川端邸で会談する様子が以前、NHKで再放送されていた。川端は「受賞を拒否しようかな。」と冗談交じりで述べる。三島が笑いながら、「とんでもないお考えだ。なぜですか」と聞くと、「私の作品がうまいのではなくて、翻訳者の翻訳がうまかったから評価されたのでは」述べていた。すると「孤立した言語と孤立した島国に生まれ育った日本人にとって、翻訳は永遠の宿命である」なんて述べていた会話が印象的だった。最後は翻訳のすばらしいさは原作のすばらしさにあるからだ、という話に行き着き放送を終了した。

日本の作品が世界で初めて認められ、この川端作品が日本文学を世界に知らしめた。日本人の心における感受性に対する叙述の巧みさが評価されたのだろう。この受賞は日本と西洋の架け橋となり、多くの日本人を勇気付けた。彼の功績は文章では表現できないくらいに壮大といえる。