半島回収

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半島回収


角川グループパブリッシング

価格(new/used): 1,470 円 / 642 円 より
発売日: (2008-08-01) アマゾン売上ランキング: 33460 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 1件

半島を回収するのは誰だ?
北朝鮮を軸に描いた小説に、近未来の福岡を舞台にした村上龍の「半島を出よ」があるが、
この「半島回収」が描いているのは、2008年の10月に起こった「有事」なのだ。
こちらの方がよっぽどリアリティーがある。しかもデビュー作なのだ!

北京オリンピック終了後の10月25日、中国の南海艦隊が守備範囲を超えて北上し、それに合わせてアメリカ艦隊が出動する。結果、米中艦隊が台湾海峡をはさんで対峙する。それと前後して、金正日が北京の病院に入るところの映像がインターネットに流れる。この映像は本物なのか?

その後、福岡空港に米軍の輸送機や戦闘機が次々と予告なしに着陸し、民間機の離発着が出来なくなる。日本の政府は、アメリカ政府からも蚊帳の外に置かれ情報が入らない。
やがて、韓国や日本で北朝鮮側の工作員によるテロが勃発するが、なぜか全て未然に防ぐことが出来る。
ここで活躍するのが主人公の蓬莱徹(ほうらいとおる)で、内閣情報室運用課勤務の独身男性。彼が台湾やイギリスなどの工作員と接触して情報収集に奔走していきながら、この「有事」の真相に迫っていく。
やがて、彼が掴んだ真相とは・・・・?正直、一気に読んでしまった。

村上龍のストーリーは荒唐無稽だったが、この小説は起こりえる可能性の一つをリアルに描いている。参考文献の列挙はないが、著者の知識は半端じゃない。
その割には、著者の経歴が謎だらけだ。
シンガポール南洋大学でコンピュータ・サイエンスを学ぶが中退。インド、中東、マグレブ諸国を渡り歩いてパリへ。皿洗いから闇カジノの用心棒まで経験。モンゴルの人脈を頼って、希土類採掘事業に乗り出すも資金面で失敗。
この経歴が、この小説の興味をさらに膨らませてくれたのだが、久し振りに新しいページ・ターナーに出会えた喜びは大きい。
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