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猫楠―南方熊楠の生涯 (角川文庫ソフィア) |
| - 角川書店 価格 ¥ 693 | |
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角川書店 価格(new/used): 693 円 / 338 円 より 発売日: (1996-10) アマゾン売上ランキング: 23244 位 文庫 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 8件 水木ワールドに棲む熊楠南方熊楠の生涯が描かれていますが、八面六臂の 活躍ぶりや奔放さが水木しげるの妖怪の世界と 非常に適合するためか、本当にあった事と創作とが 分かちがたく編まれています。 熊楠の生涯と業績をもっと知りたくなる、 非常に面白い漫画です。 奔放に生きる水木しげるの描く人物伝シリーズの一つで長編に類する。自然科学者でありながら学歴がないばかりに国内では無名、しかし海外では「ネイチャー」誌に論文が載ったりして有名で、戦前、やはり自然科学者であられた昭和天皇のお耳に入り御進講をするというクライマックスが訪れる。 人生の大半を実家からの仕送りで生活し、好きな粘菌研究や神社合祀令に反対する運動などを行ってきた。晩年は弟と不仲になり絶縁状態、長男の発狂など決して明るいことばかりではなかったが、家の中では真っ裸で好きなことに熱中できたのは幸せだったろう。しかし、家族はたまらんかったろうなぁ〜。 幸福であったかどうかは、棺桶に足を突っ込むまでわからない~奇才、大巨人などと呼ばれる在野の大学者、熊楠。 しかし、彼のなんと破天荒であったことか。 中央のアカデミズムから自由であり、闊達な研究を進め、奔放に暮らす。 「粘菌の中に輪廻転生を見る」という日常が、熊楠の根幹を形成しているのでしょう。 熊楠の人間的な魅力が、水木の愛情溢れる精細なタッチによって、 数々のエピソードとともに浮き彫り~~にされていきます。 昼寝をしたりあぐらをかいたりする、妙に哲学的な猫楠。 ときに熊楠の客観性であったり、水木の解題者として登場する。 なお、部分的に生き生きとし過ぎているので"PG-15指定"といったところでしょうかね~ 怪人(南方)×怪人(水木)=本書本書は中編「怪傑くまくす」に続く、南方熊楠についての筆者による本格的な伝記マンガ です。物語は遊学先からの帰国から、亡くなるまでの主人公の活躍を、ほぼ史実にそって 描いています。 もっとも、猫楠という飼い猫を狂言回し(水木版「吾輩は猫である」)にするなど、筆者 本書には猫楠をはじめ、たくさんの猫が登場します。筆者のえがく猫はいつ見ても愛らし 第1話 「大怪人」との出会い マンガ表現と史実が融合した、すばらしい伝記熊楠が「猫楠」という化け猫(?)を飼っていた、という設定にして、その猫を狂言回しに熊楠が外国の放浪から帰国して後の半生を描いたマンガの伝記。 熊楠が熊野の山中で妖怪と話をしたり、死んだ両親が幽霊になって忠告に現れるなど、熊楠の妖怪的な側面を強調しているが、基本的には彼の生涯を忠実に描いているらしい。鶴見和子さんの著書『南方熊楠』でも、彼の異能について触れている。自然を感応する力が強く、それを理性の言葉で表現できた希有な人物だったというのだ。それをマンガ的に表現すると『猫楠』になるのだと思うと納得する。 そして、超常的能力を誇張して表現したために、忠実な伝記でありながら、マンガとして十分読める傑作になったのだと思う。 明治政府が推し進めた神社の合併・統廃合に対して、熊楠が渾身の力を込めて抵抗した足跡や理論は、エコロジー思想や持続可能性の問題とも直結する極めて現代的なテーマでもある。熊楠をネタにして、マンガによって表現された現代思想と読むこともできよう。 |