青春論 (角川文庫)

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青春論 (角川文庫)


角川書店

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発売日: (1964-11) アマゾン売上ランキング: 119086 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 2件

なかなか読みどころのあるエッセー。
 本書は、著者のマルクス主義的認識に基づく、世界観・芸術観・人生論を記したエッセーである。

 書かれたのが、まだ敗戦後、間もない時代だったせいだろう、自国の軍隊に対する嫌悪感と共産主義思想に親近感を寄せる傾向が露である。その思想の結果、非武装中立などという空想的平和論をぶち上げてしまっている。
 その点に関しては、共産国家が軒並み崩壊し、その思想の限界と欺瞞が証明された現在読み返すと、同意できないし、著者の時代に対する見通しは甘かったし、あまりにも性善説に傾きすぎていたと指摘したくなる。
 だが、著者の若者に対して、求道的で、あくまでも理想を追求せよと、語る部分は感動的であり、好感を覚える。現代はいわゆる「クソリアリズム」ばかり語る大人ばかりで、こういう理想主義的な主張をする人が少ないので、この論調は新鮮であった。
 私と作者とは世界観・人間観に隔たりがあるが、学ぶところの多い一書であった。
若者の心を打つ
終戦後10年しかたたないころに書かれた若者に対するメッセージ。
しかしそのころから日本は徐々に富み始めていたのだろう。
あらたなタイプの若者に対する筆者の戸惑いが面白く感じられる。
それとともに、極めて楽観的だが、筆者の未来に対する展望は
ある程度的を得ている。
そのころから40年近くたった今、時代はその当時からすると
想像できないほど変化していることを実感する。
期待以上に現在は豊かになり、さまざまなチャンスが
あるはずだが、若者はなぜこんなに社会に閉塞感を感じるのかと、
筆者が現在にくればいぶかしむかもしれない。
しかし彼のメッセージは時を経た今でも、若者の心を打つ。