椿山課長の七日間 (朝日文庫)

- 朝日新聞社 価格 ¥ 630
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椿山課長の七日間 (朝日文庫)


朝日新聞社

価格(new/used): 630 円 / 1 円 より
発売日: (2005-09-15) アマゾン売上ランキング: 29342 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 54件

愛すべき椿山課長
おもしろかった。
最初は、雄太くんとヤクザの親分の話は余計だなぁと思っていたんだけど、
話が進むうちに登場人物がいい感じで絡まってきて、一気にラストに向かって走り出します。

ユーモアの中に、重い事実が隠れていて、考えだすと切なくなるけど、
登場人物がみんな納得しながら進んでいく姿がすがすがしかった。
こんなに複雑などろどろした話を愉快に楽しく描くのは、すごいなと思う。

とてもコミカルでユーモアがあって、ほろっとさせる。
こういうのもいいなぁと思いました。

最後、本人たちは納得してたけど、私としては二人も救済してくれと
思いました。
愛を追求した作品
家族愛、師弟愛など愛を追求した作品でとても感動した。特に感動したのが、椿山と同期入社の智子の告白。椿山と仲良くなりすぎたがため恋愛感情を伝えられず、また椿山が別の女性と結婚するときには自分のためにとっておいたとっておきの指輪を紹介するという、心から椿山のことを想っている心情がとてもよく伝わった。また、借り物の姿で現世に戻り自分の正体を明かしてはいけない中で、どのようにして未練を果たしていくのか、その過程もとてもおもしろかった。
本当の愛とは対価を求めぬこと
この本を最後まで読んで、「あまりに理不尽な結末」に怒りを覚えたひと。
ご心配いりません。あなたは「本当によいひと」です。その気持ちをずっと持ってください。
ただし、「あなたが四十歳になるまでなら」という条件がつきます。
もしあなたが四十歳を超えているならもう一度考えてほしい。この本は「結末」だけで評価してよいものですか。

浅田作品らしく、登場人物が多く、それぞれ個性豊かです。
「そうはいっても、表題どおり、これって椿山課長のお話しなのでしょう?」
「そうですよ」。でも、それだけではないですよ。

妻に先立たれ、男手ひとつで息子を一人前にさせた。(あえて後妻は迎えなかった)
息子が長年つきあっていた彼女の代わりに別の若い女性と婚約しても、反対しなかった。そればかりか、「息子の代わりに」相手の女性に謝りに行った。
息子の妻が不貞をはたらいても、息子には知らせず、「惚け老人のふり」をして、自分は老人病院に入った。
冥土での「最後の審判」で「本当は何も悪いことをしていない少年」の罪を被り、代わりに自分は「下りエスカレーターにのる道」を選んだ。
どうしてこれほど「わりにあわない選択」をしたのでしょうか。
息子を本当に愛していたから。いや、自分より若い人全てを愛していたから。

もうおわかりですよね。
この物語の本当の主人公が。
そうして、作者が「本当に言いたかったこと」が。
家族の絆、親子の絆
それぞれの登場人物が現世に戻った後、さまざまな展開が用意されているのですが、
家族や恋人ってこれほどまでに互いに想い合うことができるんだなと、感動してしまいました。
無理のある展開もちらほらありましたが、特に親子の絆には泣かされます。
こういう家族や親子の絆についてグリグリとツボを押すように書き綴るのは著書ならではかと思います。
ありがちな設定だけど、意外性のあるキャラクタ設定と飽きさえない展開でぐいぐいと物語に引き込まれる。
働きすぎてポックリと死んでしまった中年男が、仮の姿で7日間だけ現世に舞い戻り、やり残した事柄と向かい合うというありがちな設定だけど、意外性のあるキャラクタ設定と飽きさえない展開でぐいぐいと物語に引き込まれる。
出会い、再会のお涙頂戴ものでもなく、生死を正面から語るような重苦しさもない。
ただただ、ありふれた日常の中で人が人を思いあうささやかな瞬間の積み重ねが大きな感動となって目頭を熱くする。