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ナバホへの旅 たましいの風景 |
| - 朝日新聞社 価格 ¥ 525 | |
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ナバホへの旅 たましいの風景朝日新聞社 価格(new/used): 525 円 / 403 円 より 発売日: (2005-07-15) アマゾン売上ランキング: 66606 位 文庫 / 通常5~7日以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 2件 自然と密接につながりながら生活を営むことの大事さ現代人が忘れた大事な何かを持ち続けて幸せに生きているのがネイティブ・アメリカンだと思っていた。しかし、彼らにも病の問題はあった。その一つが、アルコール依存症。その原因を河合隼雄は、「自分では、バリバリとやっているつもりの人でも、ふと自分の死を思い、自分の存在の根っこに目を向けたとき、言いようのない不安や孤独に襲われるのではなかろうか。そこで、何かによりすがろうとしても、それまでに依存を切り捨ててきたので、今更頼れるものもないとすると多くの人の逃げ込むのは、セックスと酒や薬物への依存であろう」と分析している。彼らには白人が生活を保護してくれる「依存」があるのだ。人間が生の拠り所とすべきものは自然なのだろう。自然とのつながりを忘れて、自分が孤独な存在だと思い始めたときに病気になるということだろう。観光用のインディアンの儀式などで人が集まったり、「癒し」のブームの一つと捉えられたりしている。自然と密接につながりながら生活を営むことの大事さを感じた。 権力を持たない中心先日、雑誌の対談を読んでから、「中心に権力を持たない社会」というようなものを考えていて、それからこの本を読んでいて、ナバホの伝統的な儀式「サンダンス」を、チーフ、リーダーとして受け持つ人の話がなんだか繋がる気がした。 河合さんが「チーフになる人はどうやって選ばれるか」と質問すると、相手は「自然」に決まるのだと答える。 「私はほんとうにどうしてか知らない。あるとき、あなたは座っていて、次の日には、あなたは人を助けている。そうして、あなたはチーフになっている・・」 なりたいと思ったり、要求したりするわけではなく、「そうなっていたのです」と答える。 じゃあ、そんなふうにしてなったリーダーが勝手に自分の気に入るように行動し始めたらどうなるのか。と訊くと、これも単純な答えである。 「自然に人は離れていく。ふと気がつくと、周りに誰もいなくなる」 「誰も平等である。中から自然に選ばれたからといって偉いわけでもない。偉いと思った瞬間に人々は離れていく」 1920年代に、ユングは、西欧人がまったく軽視していたアメリカ先住民族の長に会ったときの驚きを書いていて、その長の顔に衝撃を受けたという。その「悠然とした落ち着き」に感嘆する。ヨーロッパでは見られない顔だと感銘を受けた。 河合さんは、現在ならともかくこの時代に、「ヨーロッパの影の部分を認識していた」ユングの先見性に驚いている。 「われわれの観点から植民地化とか、異教徒への宣教、文明の拡張などと呼んでいるものは、別の顔を持っている。つまり残忍なほどの集中力で遠くの獲物を探索する猛禽類の顔付きであり、海賊、野盗といった悪人どもにふさわしい相貌である」 今さらの社会のシステムの頂点に、「悠然とした落ち着き」のリーダーの顔など見られるだろうか。 |