悪人

- 朝日新聞社 価格 ¥ 1,890
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悪人


朝日新聞社

価格(new/used): 1,890 円 / 1,100 円 より
発売日: (2007-04-06) アマゾン売上ランキング: 1008 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 79件

悪人はそばにいる。
知っている町が舞台の小説は何故か興味が深い。この作品も福岡、佐賀、長崎と青春を過ごした場所が随所に現れる。現実逃避、独り、嘘、いろんなところで悪人は存在している。事実・・この小説を面白いと思えた自分にも悪人なココロは存在している気がする。とにかく一気に読めた久々の小説。
そんなつもりではなかった。とです。
 そんなつもりではなかったとです。
「吉田修一って作家名、なんか聞いたことある」くらいのもんでした。
本はうんざりするくらいぶ厚く、こげな本読もうなんて更々なかったとです。

 一気に読みました。読ませられたとです。
【いつでもつながる】携帯の先にあるものってなんやろね。
・・・・孤独感・・・・焦燥感・・・・
言葉にできないもどかしさが胸をかきむしるとです。

「悪人」というタイトルには違和感もあるとじゃけど
滅びにいたる道は、普通に何気なくそこにあるもんなんじゃろな。
祐一!
お前はホンに優しか男なんじゃね。
一体誰が「悪人」なんじゃろね。つらかね。
でもその弱さは罪なんよ。

祐一!
最後のお前のあの行動は、全てを超えた優しさやったね。
三瀬峠に花ば手向けに行こうごたるよ。

ありがと!
この本に出会えてホンにうれしかよ。
おなごの人にぜひぜひ読んでほしかとよ。





すごすぎました
最初はあまり作品に入っていけませんでした。自分も経験した虚飾の若い世代の表現の仕方がとてもリアルで読んでいる私が身につまされるような・・・。そのうちに時間も忘れて引き込まれて、泣きました。誰が被害者だったのか、誰が加害者だったのか・・。でもそれ自体もうどっちでもいいような気さえしてくるパンチの効いたストーリーに出会えました。自分を飾るために嘘を重ねた佳乃、愛する人を守るために自分を犠牲にしてまで嘘をついた裕一。自分を守るための嘘、他人を守るための嘘、結局どちらが人を傷つけるのか。。私はそんなことを考えてしまいました。図書館で借りた本ですが、迷わず自分用に購入しました。私の愛読書となりそうです。
評判通りの1冊でした
殺人事件に関しては、犯人が早い段階でわかってしまうのですが、

1.その後、誰と誰がつながり、話がどう展開するのか。
2.そもそも、なぜタイトルが『悪人』なのか?

というのが、最初の段階では全く読めなかったため、先が気になり一気に読み終えてしまいました。
様々な要素が絡み合っているため、「事件モノ」というような、単純なカテゴリーわけをすることができない1冊です。
視点を登場人物のそれぞれに変えることにより、一連の場面の流れが思いもよらない方向に導かれる様子はかなり引き込まれました。

ただ、タイトルが『悪人』ですが、まずこの本を読んで考えるのが、最終章「私が出会った悪人」で、「あの人は悪人だったんですよね」と言われているその「あの人」が本当に悪人だったのかということなのですが、全て読み終わると、「マスコミで大々的に取り上げられる、いわゆる犯罪を犯した人だけが「悪人」なのだろうか」と思わせられます。
「悪人」という言葉を辞書で引くと、「悪いことをした人、悪い心を持っている人」と出ていますから、犯罪者も「悪人」ではあるのでしょうが、法で裁かれることはないけど、犯罪者以上の「悪意」を持つ人間も、ここには何人か登場します。
背筋がぞっとするような「悪」の描写はありません。ただ、日常に当たり前のようにひそんでいる「悪」に関し、読者に考えさせる1冊ではありますから、この作者は十分な仕事をしていると感じました。

吉田氏の小説はこれが初めてでしたが、今後も読んでみたいと思いました。
微かに垣間見える優しさ
1つの殺人事件に関わる人々。登場人物のインタビュー形式のコメントからは、まるで実際のドキュメンタリーを読んでいるような気持ちを感じさせられる。人と人の出会いや繋がりから生まれる喜びや、憎しみ、恐怖、登場人物の一人一人の心情や行動がとてもリアルに伝わり、胸を締めつけるような苦しい環境の中で、微かに垣間見える優しさがとても眩しく思える。そんな作品だった。