ネット時代 10年後、新聞とテレビはこう...

- 朝日新聞社 価格 ¥ 1,470
home書籍CDDVDゲームソフトウェア家電キッチンおもちゃ・趣味
ネット時代 10年後、新聞とテレビはこうなる


朝日新聞社

価格(new/used): 1,470 円 / 660 円 より
発売日: (2007-02) アマゾン売上ランキング: 28209 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 2件

見えた、朝日新聞の倒産
この本の版元は朝日新聞社出版部である。
おそらく、朝日新聞の中堅社員が「このままでは、朝日はネット時代を生き残れない」と危惧し、頭の固い年寄り幹部を啓蒙するために、元電通総研社長という、権威ある著者を担ぎ出して、ネット時代において、紙の新聞を配達するビジネスモデルがいかに時代遅れかを語らせたのだろう。

しかし、本文を読むと、800万、1000万という膨大な読者を持つ朝日、読売は、世界にほかに類例がない「戦艦大和級」の巨大新聞社のために、ビジネスモデルの切り替えができないだろう、と悲観的だ。

著者は、グーグルのようなただ1つのサイト「eプラットフォーム」(仮称)から、新聞記事もTV番組も広告もすべて検索して見るようになる、と予言したあと、結論として、日本人にとっての「eプラットフォーム」の支配者になるのは、新聞社、テレビ局、ネット企業などのうち、「豊富な人材、コンテンツ、経営能力を持つ会社のうちどれか」とぼかしている。

しかし、民放テレビは、企業スポンサーを顧客とするB to Bだから、消費者個人相手のB to Cが重要になるネット時代には経営能力が乏しい。新聞社は、個人への宅配で売っているのでB to Cだが、広告は個人ごとに細分化されておらず、特定地域の読者全員に同じ企業の広告を見せる「マス広告」ばかりで、要するにB to Bだから、これも経験不足だ。

結局、視聴者個人から受信料を集め、視聴者からの苦情や質問やリクエストに丁寧に答えるB to Cに励んできたNHKが、動画コンテンツの豊富さもあって有利なのかと思えるが、民間企業として利益を上げた経験のない、一種の「お役所」だから、これも苦しい。

結局、いまのところeプラットフォームの支配者の最有力候補は、グーグルか、このアマゾン(か、両者が合併した「グールゾン」)だろう。

いずれにせよ、朝日新聞社に未来はない。
ホリエモンの言う「メディアとネットの融合」とは何かを示した本
 ネット社会がもたらす構造変化を論じたものとしては、あの「ウェブ進化論」などと同種のもの。ただ、既存メディアの雄ともいえる電通出身の著者の目から見た近未来の分析というのが興味深い。
 2011年のテレビ地上波の完全デジタル化が、我々の考えている以上に劇的な変化をもたらすことを提示し、現状分析を行った上で、その行く末を大胆に予測する。ホリエモンが盛んに言っていた「メディアとネットの融合」というのは、具体的に何かということが本書に示されている。
 特に広告に関して「スペースを取る、埋める」といった概念が、ネット社会ではまったく意味をなさなくなるという指摘はインパクトがあった。新聞やテレビという既存の大メディアの問題点についても、豊富なデータや資料に基づいてリサーチされているので、こちらの方も面白い。
 さまざまな規制によって守られてきた第四の権力「マスコミ」にも、いよいよ本格的な変革の時が訪れるということをひしひしと感じさせられた。