密約―外務省機密漏洩事件 (岩波現代文庫)

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密約―外務省機密漏洩事件 (岩波現代文庫)


岩波書店

価格(new/used): 1,050 円 / 350 円 より
発売日: (2006-08) アマゾン売上ランキング: 76500 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 2件

わからない
外務省がとんでもない事をしたのか、報道の自由の問題なのか、裁判所の事実誤認な
のか、そこに働く人の倫理の問題なのか、事件の歪曲なのか、新聞記者の行動が問題
なのか・・・何が一番書きたかったテーマか分からなかった。
国民の知る権利
沖縄返還における日米間の「密約」をテーマにした本ですが、その底辺には、裁判において、権力によるその事件の本質の矮小化の片棒をかずかされた一人の女性、蓮見への同性であり同世代人であることでの思いやりに溢れた文章になっています。
論理的に裁判を追い、「国民の知る権利」の重要性を論じる筆と、検察の論理に乗った供述を繰り返す蓮見に対する情愛溢れる筆が同居した、魅力的な文章で読ませてくれます。

それにしても、沖縄戦からほぼ30年にして起きたこの事件で、争われたジャーナリストの取材する権利(それは、敗戦によって勝ち取った「民主主義」の根幹である)は、更に30年を経た現在どうなってしまったのだろうかと思います。
この「外務省機密文書漏洩事件」にしても、「密約」の論理が「下半身問題」に摩り替えられ、政府は「密約」はなかったと、「国民の知る権利」に蓋をしています。アメリカで公開され、当時のアメリカ局長がその存在を認めているのに、未だ政府は認めようとしていません。しかも、この「密約」は氷山の一角にしか過ぎないということですから、空恐ろしくなります。
選挙の時にしか、省みられない「国民」では、いつになったらこの国に「民主主義」は、本当の意味でうまれるのでしょうか。暗澹たる気持ちになってしまいます。

それにしても、これだけ重いテーマを、こうも読みやすい文章で書き上げている作者の実力に感服しました。