街並みの美学 (岩波現代文庫)

芦原 義信 - 岩波書店 価格 ¥ 1,155
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街並みの美学 (岩波現代文庫)

芦原 義信
岩波書店

価格(new/used): 1,155 円 / 993 円 より
発売日: (2001-04) アマゾン売上ランキング: 16047 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 7件

世界の街を覗いてからがお勧め
街並みは確かに利便性や合理性を追求すればプロトタイプの物が出来上がるのだろう。羅馬などは神やその時代の思想を配慮した精神により悠久のときの流れを感じさせてくれ、それが美学として具現化している。倫敦、巴里、これらの街並みは溜息が出て佇んでしまいそうになるくらい美しい。建築家の専門的な考察に裏付けられた美学を教えてくれる。
建築・都市計画に関する珠玉の名作!
都市や建築を歩いて見るとき,誰しもがなんとなく感じるであろう「良さ」「不思議さ」「暖かさ」「寂しさ」などの印象を「街並み」を鏡にして鋭く分析・考察した一冊。私のような都市計画,建築計画を専門分野とする学生にとっては,どの章をとっても目から鱗が落ちるほどの内容で,衝撃の一冊でした。鋭い観察眼,広い視点,比較分析の巧みさ,どれをとってもすばらしいの一言です。文章も明瞭簡潔で読みやすいため,まちあるきが好きなすべての人にオススメです。欧米の街並みが好きな人は,特に読みごたえがあるかと思います。
知識として
建築を始めてから間もない方、または学生の方、私も含めてですが非常に読みやすいものです。と同時に建築の知識として知っておくべき事柄が数多く載っています。
わかりやすいです。
空間や、内部と外部の関係など、知りたかったこと
がストレートに目次に載っていたので
購入しました。
内容もそれらについて、ばっちり語られています。
題名から考えられるような難しい文章ではなく、
空間についての、分かり易い授業を受けているようで
いちいち納得できます。
建築科の学生にとっても、とても参考になる本だと思います。
「愛国」の変奏
 本書が刊行された後、80年代になると、日本の好景気に乗じてポストモダンとしての数々の「東京論」が議論され、サブカルチャー的に現代東京の都市に関する積極的な再評価が行われてゆく。当時の乱痴気騒ぎを完全に失ってしまった現代の日本において、いまだにそのような「東京論」を絶対的に信奉するひとがいるとは思えないが、しかし、本書におけるような東京への決定的な「諦念の感」もまた、みなが諸手を挙げて賛成しうるとは思えない。

 一見、西欧へと完全に傾倒しているかのように見える本書の都市の評価軸は、都市の文脈を微細に分析しようと試みる今日の都市計画的視座において、少々ナイーブにすら思われるかもしれないが、実はそうではない。本書で述べられたいのは、むしろ西欧主義への頑なな拒絶である。コルビジェが「生まれつきの美的感覚」以外の「何者をも拒絶する強い生得観念」をもっているとして、好意的に評価しておきながら、しかし、結びにおいて「人間性を読み取ることが出来ない」として退けられているのは、そこにこれまで圧倒的勝利を収めていた西欧主義に対する決別が表明されているのだ。

 「太平洋戦争から復員して焼け野原に立った私達のような若い建築家の卵も、真剣に東京の復興について考えた」という印象的な一節は、戦争を知らないわれわれの心に深く突き刺さる。戦後、全てがひっくり返った世の中にあって、以前の愛国心が逆転して極端な悲観に包まれたことは、多くの知識人に認められる傾向である。しかし、その悲観とは、やはりなお、一つの「愛国」の変奏であるのだ。ならば、われわれ現代に生きる日本人が、日本の都市を眺めるとき、本書のような評価軸を心の片隅に置いておくことを忘れてしまってはならないはずである。



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