格差社会―何が問題なのか (岩波新書)

- 岩波書店 価格 ¥ 735
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格差社会―何が問題なのか (岩波新書)


岩波書店

価格(new/used): 735 円 / 104 円 より
発売日: (2006-09) アマゾン売上ランキング: 2734 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.5 / 総数: 32件

自分でエモーショナルなと書いちゃいかん
出だしからジニ係数が出て来るのだが、ジニ係数の定義が書いてない。ジニ係数は社会の所得格差の一つのメジャーであるに過ぎないのだから、定義を書かないとその意義は明らかではない。まじめに議論する気はないのではないかとここで疑った。

その後も、生煮えの議論が続いて、所々に著者自ら「やや、エモーショナルな」という事例が挟まれる。結局、真の問題点は全然浮かび上がらなかった。岩波新書は議論は賛成できなくても、問題点のレビューはしっかりしていると言うものが多いのだが、本書は一方的な視点で参考にならなかった。
勉強になりました
格差とは・・?言葉だけが走っているような気がしていましたが、読みやすく、うまくまとめてある本だなと思いました。しかし、問題点はまだまだ山積み、定義だけではなく今後を考えていかないといけないなと言う感じを強くうけました。これからの現代人の課題になりそうです。
バランスよい良書
論点整理から分析まで、一番バランスが取れている。とりあえず格差本を読むのであれば
これをおススメしたい。

打開策は・・・まあ学者先生に過度に期待はできません。
ということで★4つ。
格差は問題の本質ではない
著者は別書「日本の貧困研究」にあるように社会的な不平等と貧困問題の専門家と推測する
が、本書においては一般読者を対象にしたためか平易な論理展開を目指すあまり?随所に著
者が一番意図していない?データに基づかない推測論的な議論の進め方が目立つ。
(例、p132、所得が高くなる→生活レベル上がる→高い消費が必要→エネルギー資源を多く
消費→社会・人類にとってマイナス?)

ただし、そのような多数の疑問点を別にしても、社会正義的な観点から貧困層の救済や将来
の日本社会における格差の拡大に対する警鐘は参考とすることができる。市場主義経済によ
る経済活動の合理化と、社会倫理による不条理性の解消のバランスは今後の大きな社会的な
テーマである。(特に末尾にある公的な機関による職業教育の充実は必須の社会的ニーズで
ある)

私は本書における格差というのは、例えば所得格差を例に挙げたとしても、それが自然な分
布または分散であるかぎり、コントロールすべきはその最低側(貧困側)の救済に留め、小
泉元首相ではないが富裕者に対する羨望的な規制はすべきではないと思う。(それは拝金主
義の裏返しであり、富裕者以外にとっては却って虚しさと卑しさを感じるのではないか?)

個人の幸福度は一定のレベルを上回っていれば究極的には経済的な裕福度には関係しない。
『足るを知る』生活を志向しつつ、個人の能力も才能もベンチャー企業者の成功も、伸ばすべ
きはトコトン伸ばし、お互いの成功を認め合って切磋琢磨し合うような、そんな寛容性の高い
懐の広い社会の実現を目指したいものである。
日本の貧困をなくすには
80年以降、日本の不平等度は確実に高まり、日本は先進国の中でも明らかに不平等度の高い国になった。
特に貧困率は先進国第3位である。という認識から始まり、データを用いて格差の諸問題について丁寧に説明している本。

「最も不幸な立場にいる人の厚生を上げることを政策の基本とすべし」というロールズの格差原理に基づき、
貧困層の数をできるだけゼロに近づける努力が格差社会にあっては重要という立場から、
さまざまな処方箋を明示している。

日本においては税の高低によって勤労意欲や貯蓄行動は変わらないとすることから、
日本経済は効率性と公平性の両立を目指すことが可能とする視点は重要だ。

先進国の中で日本は「低福祉・低負担の国」であり、充分に「小さい政府」であるにもかかわらず、
さらに国民が「小さな政府」を求める根底には政府に対する不信感があるとする点は的を得ている。

「累進消費税」等政策提言のひとつひとつは、地味で常識的なものだが、それだけに現実味があり、
実際に実行されればそれなりに効果を生むであろうと思われる。

格差社会の問題全般について知識を得るには最適の書。