経済学の考え方 (岩波新書)

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経済学の考え方 (岩波新書)


岩波書店

価格(new/used): 819 円 / 1 円 より
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アダムスミスから制度派経済学に至る流れ
 宇沢弘文氏による、経済学の学説史の趣があるが、1989年1月20日第一刷でお分かりのように、時代背景がソ連型社会主義崩壊前であり、レーガン米大統領の経済政策を意識した著述となっている。
 敢えて本書の特徴と要約を行うと、アダムスミスに始まり経済学が独立した領域を持つ科学として発達する中で、新古典派経済学の批判者としてのソースティン・ヴェブレンを位置づけ、ジョージ・アカロフとジョーゼフ・スティングリッツに連なる経済学の流れに対する著者のシンパシーが滲み出ている点にある。
 本書をより理解するために、『社会的共通資本』を読まれることをお勧めしたい。
経済学の流れ
 大学で社会経済の講義のテキストとして使用した。経済思想と経済理論を歴史に沿って体系的に纏めたコンパクトな1冊である。古典派経済学から新古典派経済学、ケインズ革命を経て、現代経済学の全貌までを取り扱った経済学への入門的な一冊と言える。読むにあたっては、基本的な経済学の知識と政治的な背景への理解が少なからず必要とされるだろうが、一般的な大学生の常識さえあれば十分に読みこなせる良書である。コストパフォーマンスの高さを考えてもお薦めの本である。
 他書では、大学の講義で「市場社会の思想史」と共にテキストとして使用したが、両者で共通する部分も多く、並行して読む事で経済学の流れや全体像がより深く捉えられる事だろうと思う。
経済学をある程度学んだ人向け
 この本は、A・スミスに始まってから近代経済学までの流れとその与えた影響を示した本である。著者による理論的説明が施されているので、どの問題の何がいけなくて、何が良かったかということが分かりやすい。ただ、大学2年生程度の経済学を学んでいないと、読みこなすには難しいだろう。しかしながら、本書で世界観が広がった観がある。著者は碩学であるということを改めて思い知った。