ことばと文化 (岩波新書)

- 岩波書店 価格 ¥ 735
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ことばと文化 (岩波新書)


岩波書店

価格(new/used): 735 円 / 1 円 より
発売日: (1973-01) アマゾン売上ランキング: 41403 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 8件

言語学と文化人類学への招待
私もかつて本書を読んで感銘を受けました。
本書で述べられていることはまず、ことばとその指示対象は一対一で対応しているのではないということです。
例えば日本の核家族ではふつう夫が妻を「お母さん」と呼ぶがアメリカで夫が妻を「ママ」とは呼びません。(呼んだらインセスト=近親愛になる)
もうひとつの例として、虹の色の数は必ず7色ではなく、地域によって2〜7色とさまざまというのがあります。つまり色の範囲(どこからどこまでを「青」と言うか)というのも文化によって異なるということです。
また、辞書のことばをその説明している単語でたどっていく(例えば「岩石」を説明している「岩」と「石」を引く)とお互いがそれぞれを説明するトートロジー(同語反復)になります。
私は上記のことを本書で知って、「言語」と「文化」の内で文化のほうにより興味を持ちました。ただ、本書はいわゆるアイキャッチというか入り口であり、上記のことをラングとかパロールとかシニフィアンとかシニフィエとかの用語を使わずに説明しているのがすばらしいのです。なのでそれぞれ興味を持った分野の本を読んでいきましょう。
言語学に興味をもった方は黒田龍之介『はじめての言語学』がお奨めです。
文化人類学に興味をもった方は浜本満『人類学のコモンセンス』がお奨めです。
構造主義に興味をもった方は内田樹『寝ながら学べる構造主義』がお奨めです。
この本だけ読んで「へぇ〜」で終わってしまってはいけません。
「始めにことばありき」
「始めにことばありき」−−−−第二章にあるこの言葉が新鮮でした。
「それは、ものという存在が先ずあって、それにあたかもレッテルを貼るような具合に、
ことばがつけられるのではなく、ことばが逆にものをあらしめているという見方である」というのです。
ことばが先ずあって、ことばがものをものとして現しめるということが、
多くの具体例をもって書かれており、なるほどと膝を打ちました。

また、言葉は人間と対象との関係によって決定されるものであり、
それは文化によって異なるものなので、
外国語を日本語にただ直訳すると意味が通じないこともあるんだな、
なんてことも納得いきました。

20年ほど前に初めて読んだ時も新鮮でしたが、今読んでも面白いと感じる一冊です。
バイブルです
 十数年前に書かれたにもかかわらず、言語学領域ではバイブルとして尊重され続けています。かくいう私も、しっかりと持っていますが、現代でも適用できる考えがつまっています。
文化の視点からみた比較言語。
この本の2年後に出版された『閉された言語・日本語の世界』と論旨が通じていることがいくつかあり、両方読むことで筆者の考え方をより良く理解できる。
我々は、日本という、独自の歴史ある文化をもち、ほぼ日本語1言語のみという、圧倒的な強さをもった言語を持っている。それが当たり前と思って過ごしてしまう我々日本人に、この本は、日本語を文化という視点から焼きなおし、他文化や他言語との比較・対照することで、全体を通し、より客観的に日本語を捉えさせてくれる。
本の全体的な論旨内容としては、ものに対することばのつけ方、ことばの意味と定義の仕方の違い、他称語等、言語学で「意味論」として扱うところが多く、出版から30年以上たった今でも色あせることがなく、強い説得力と新たな発見のあるオススメの本である。
高校生にも
これを読んでおくと小論文にも使える。
と思ったわけではないが、高校生あたりで読んでおくと、
その後、変に英語至上主義に陥らなくて済む。