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万葉秀歌〈上巻〉 (岩波新書) |
| - 岩波書店 価格 ¥ 819 | |
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万葉秀歌〈上巻〉 (岩波新書)岩波書店 価格(new/used): 819 円 / 95 円 より 発売日: (1968-11) アマゾン売上ランキング: 113557 位 新書 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 3件 一流詩人による一流の詩の解説著者の写実重視の文学的な視点から、万葉集中の優れた歌の解説がされていました。 当時のひとたちがもつ自然と純粋に向き合う側面と、現在同様に国際的・政治的・人間的な側面が見えてくる著者の解説にうならされました。 いきなり万葉集を読もうと思った態度が不遜だったのかもしれませんが、本書のあとに万葉集を読むと若干ながらでも理解できるようになりました。万葉集の詩ですから内容も一流なのでしょうし、加えて一流の詩人である著者の解説があるのですから、本書は二重に贅沢でした。 歌よみに与ふる書と言っても、正岡子規の本ではない。しかし、歌を詠む人にとっては、正岡子規の本よりもはるかに尊い本である。万葉集は研究目的で読むべきではない。評論や講釈は不要。ひたすら実践あるのみだ。この本は学者や研究者の著作ではなく、歌詠みが書いたからこそこういう本になった。万葉集を読み、この本を読んだら、読者が次になすべきことは自ら歌を詠むこと、そのために歌を学ぶこと、それ以外には何もない。万葉集やこの本を読むのは、ただ自ら歌を詠むことのため、そのためだけであるべきだ。自分で歌を詠まぬのなら、万葉集もこの本も初めから読まない方が良い。 岩波新書の始まる昭和13年より今なお読まれる超ロングセラー大歌人齋藤茂吉の万葉集評釈書。万葉集全歌4516首の中で約1割を選び、評釈を加えたもの。選び方は「国民全般が万葉集の短歌として是非知って居らねばならぬ」万人向きのものと著者の感じたものである。大事なのは評釈ではなく、歌そのもので、「歌それ自身について反復熟読せられよ」と強く念じている。 これは最も大切なことで、学者がああだこうだといじり回して歌それ自身からはなれてしまうのとは違う。〈万葉の精神〉とかわけのわからないことを論じるものではないということである。誰にでも分かる万人向きな「万葉集入門」を企図したものである。「忙しい諸氏は労働のあひま田畔汽車電車中食後散策後架上就眠等々に於て」少しずつ読まれたがよろしかろうと優しく語りかけている。 熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな(巻1−8) 額田王 「斉明天皇が新羅を討ちたまはむとして、九州に行幸せられた途中、暫時伊予の熟田津に御滞在になった。その時お伴をした額田王の詠んだ歌である」というように平易に分かり易く、しかし、勘所を押さえた説明がなされている。本書が70年も読み継がれているのは、ただごとではあるまい。 |