狂言三人三様 第2回京都から生まれた癒し...

野村 萬斎 - 岩波書店 価格 ¥ 3,150
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狂言三人三様 第2回京都から生まれた癒しと笑い 茂山千作の巻

野村 萬斎
岩波書店

価格(new/used): 3,150 円 / 1,500 円 より
発売日: (2003-09-27) アマゾン売上ランキング: 221152 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 1件

「果報者」はどのように生まれたか
 この本は、稀代の狂言役者で「喜劇役者」である四世茂山千作について、彼を取り巻く多彩な人々が、その芸の本質、というより人間性に多面的に迫る一冊です。特に弟の千之丞さんが冷徹な中に肉親の温かみを感じる視点で千作翁の本質を描き出しています。また、萬斎さんが「末広かり」の果報者について、千作さんの舞台を見て果報者というのは自分が幸せなだけでなく周りの人たちを幸せにする人だということに気づいたという下りも、千作さんの芸を表していると思います。曲ごとの芸談がシリーズ3冊に分散しているところは減点して星4つにします。

 十年ほど前、私は現代の芸能において名人を三人挙げろと言われたら、井上八千代、吉田玉男、茂山千作を迷うことなく指名しました。八千代さん(愛子さん)は孫の三千子さんに名跡を譲り表舞台には立たず、玉男さん、千作さんも舞台を選ぶようになりました。近年千作さんの老いを感じることが多くなっていましたが、最近舞台を選択するようになってからは身体はきかなくなってきたものの醸し出す「笑い」は未踏の境地にあると思います。千之丞さんが期待するところに達するまでお元気で舞台を勤めていただきたいものです。