なぜ加害を語るのか 中国帰還者連絡会の戦...

- 岩波書店 価格 ¥ 504
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なぜ加害を語るのか 中国帰還者連絡会の戦後史 (岩波ブックレット)


岩波書店

価格(new/used): 504 円 / 149 円 より
発売日: (2005-08-05) アマゾン売上ランキング: 98548 位
単行本(ソフトカバー) / 通常3~5週間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 3件

結構知らないことが多いことに気づきました
東京裁判のA級戦犯についてはよく知られていますが,海外にいた日本人が海外で戦犯の裁判がどのようなものであったかは意外と知られていません.
この本では中国での戦犯の扱いや彼らのその後に触れることができます.
中国で行ったことの一幕やそれを踏まえたうえでの中国政府や人々のとった戦犯に対する態度を知ることができます.
今の対中政策や世論,中国の対日政策や世論からはちょっと想像できない内容でした.
私たちが加害体験を知る意味
戦後世代の私たちが、加害国としてその体験をどう受け継ぎ、これからの時代に生かすのか…。その体験を、自分たちの問題として受け止めることはできるのだろうか…。
そんな思いから手にとった。

中国の戦犯管理所で、罪に築き人間性を取り戻した帰還者たちが、自身の体験をかたり謝罪し続けることに、生きる道を見出す。
この彼らの生き方に、作者は、「この中帰連の歩んだ道こそ、本来ならば戦後日本社会が歩まなければならなかった道ではないか」と、”受け継ぐ会”を発足する。

元兵士が誠意をもって謝罪し続けた中国人被害者の家族が、加害者である彼らに歩み寄る経緯は、加害者、被害者の背負った精神的体験の重みと、和解を築いていく人間の強さを感じさせた。

戦後世代の私たちには、過去から連続して存在している現在と未来に責任がある。この本は、過去を知り、誠実に向き合うことが、実りある今を築く力となること、人間にはそれができることを教えてくれた。

多くのエピソードや写真を交えながら、わかりやすく紹介されている。 
日本軍はアジア・太平洋戦争期、中国において惨殺、略奪、焼き払い、人体実験など多大な加害を行なった。中国政府は戦後、それら加害を行なった日本人戦争犯罪者を撫順戦犯管理所に収容し、反省を促した。中国政府の対応は、日本軍に対する憎しみを乗り越えて(抑えて)寛大で人道的であった。撫順戦犯管理所を釈放された人々(死刑罪に処せられた収容者はひとりもいなかった)は帰国後、自責の念と平和の願いを込めて、体験を語り継ぐ活動を行なった。本著には、この活動について、多くのエピソードや写真を交えながら、わかりやすく紹介されている。 
 「加害はなかった」「加害体験はあまり語られないほうが望ましい」「過去にとらわれていては現在や未来は開けない」などの意見を持つ人も少なからずいるようだが、平和を守るためには戦争がもたらす罪にきちんと向き合い、語り継ぐことが大切なのではないだろうか。中学校・高等学校の授業で、本著に掲載されているエピソードのいくつかを学習資料としてとりあげ、話し合いの機会を設定することもおすすめできると思う。