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Kiki Smith: A Gathering, 1980-2005Lynne Tillman Walker Art Center 価格(new/used): 6,118 円 / 6,640 円 より 発売日: (2006-03) アマゾン売上ランキング: 55331 位 ハードカバー / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 1件 肉体の神話体、胎児、卵、惑星、臓器、性器、死骸、排泄物、AIDS、キキ・スミスのメイン・テーマである。医学書を読み漁り、看護士の資格を取るほどまでに、何が彼女を身体に執着させるのであろうか。本書の序盤でSiri Engbergは身体を通して、内側の世界から外の世界へのコネクション、リレーション、コミュニケーションを物語として提供しているのだと説く。たしかに体は生の入り口で、死の出口でもある。 キキ・スミスはアトリエを持たないHousewife Artistとして自らを定義している。創作活動は全て生活圏の中で行われ、マテリアルも日常の中で彼女が見つけてきた物を使用する。85年彼女は、5ガロンのタンク12個にそれぞれ、脂、乳、吐捨物、便、小便、涙などを入れ展示し、タイのティッシュをひたすら繋ぎ合わせて、製作途中のクローンの胎児のようなスカルプチャーを発表し、自らの身体を開いてそれをプリントし「泉」と名づける。 もう何年も彼女の作品のファンで、情報を集めていたが、本書のLynne Tillmanのインタヴューは貴重だった。彼女がどんな想いでこれらの作品を制作してきた、その時々彼女が感じていたこと、彼女が影響を受けてきたアーティストたちなどなど、本書に掲載れているバイオグラフィーと合わせて読むことで、彼女の本質的な善良さと神秘性が見えてくる。 アメリカでは東海岸を中心にキキ・スミスは時代を代表するアーティストとしてマークされている。バイオ・テクノロジーや品種改良が進むこういう時代だからこそ、あらためて肉体の意味について多角的にジックリ考える機会を与えてくれるキキ・スミスだが、日本ではアーティストが死んで随分時間が経って、美術史のお墨付きが下りた後でないと一般に情報が広まらないのがセオリーなので、彼女が認識されるのには相当時間がかかるだろう。 |